大阪市立美術館
2025年 09月 20日 ( 土 )
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2025年 11月 09日 ( 日 )
いわゆる「根来(ねごろ)」は、堅牢な下地を施した木地に黒漆の中塗と、朱漆を上塗してできた朱漆塗の漆器(朱漆器ともいう)を指します。おおらかで明快な姿かたちに加えて、長年の使用により、表面の朱漆が磨滅して下に塗られていた黒漆が現れ、この古色も大きな魅力となっています。かつて大寺院として広く世に知られた和歌山県・根來寺で、朱漆器が作られていたとする伝承から、後世にこの名がついたといわれています。
本展は、根來寺(現 和歌山県岩出市)が繁栄を極めた中世の漆工品を中心に、その前後の年紀や伝来の確かな名品の数々から、著名人の愛蔵品や現代に息づく赤と黒に彩られた漆器までを紹介します。JAPANを代表する漆の美を心行くまでご鑑賞いただける展覧会です。