大阪市立阿倍野市民学習センター
2025年12月6日、14日
13:30~15:30
昭和を代表する国民的作家・松本清張の小説2篇をさまざまな角度から読み解く。
第1回 12/6(土)
清張の小倉時代と『黒地の絵』
松本清張が小倉(現北九州)出身であることは有名です。『黒地の絵』は戦後占領期の小倉で実際にあった米軍兵士の脱走事件をモチーフにした作品で、清張はその事件があった時期にはまだ小倉にいました。もっとも、作品の内容や登場人物は清張によるフィクションです。清張がどのように想像力を働かせて、『黒地の絵』という小説を書いたのかを探りたいと思います。
第2回 12/14(日)
映画と違う、小説『砂の器』
『砂の器』は松本清張の代表作とされていますが、1974年に公開された野村芳太郎監督作の映画版の印象を小説に投影している人も多いのではないでしょうか。映画版は傑作とされていますが、ストーリーは原作から大きく変更されています。両者の違いをふまえながら、小説『砂の器』における犯行の動機やトリックにはらまれている問題について考えます。